更年期ってそもそも何?
更年期障害やそのときに起こる不調について調べているうちに、実は更年期についての知識があまりに少ないことに気づきました。学校で習った記憶もないし、経験者から詳しく聞いたこともありませんでしたから。
更年期のホットフラッシュを初めて知ったとき
大人になって初めて更年期の症状を間近で見た(聞いた)のは、32歳のときでした。一緒に働いていた女性がこう口にしたのです。
「更年期でホットフラッシュがつらいのよー」
ホットフラッシュ?このとき初めて耳にした言葉でした。その女性は当時48歳。外回りもある職種だったので、急に吹き出る汗に悩んでいました。顔がポッポと火照って辛いとも言っていました。
大らかな性格の女性だったので、臆面もなく更年期の症状でつらいことを、周りの人にも公言していたのですが、同年代の女性が多い職場だったせいでしょう。
更年期とは閉経をはさんだ10年間のこと
更年期とは閉経をはさんだ10年間をさします。一般的には45歳から55歳までをいいます。その理由は、日本人女性の平均の閉経年齢が50~51歳だから。ただ、これはあくまで目安です。閉経年齢には個人差があるから一概に45歳からが更年期とは言えないのです。
閉経年齢は予測できない?
閉経年齢にはばらつきがあって、40代前半の人もいれば50代後半の人もいます。しかし、一番多いのが50歳、約6割くらいの人が50代前半に閉経しています。
現在月経のある人にとって、閉経って未来のことですよね?自分がいつまで月経があるのか、そんなことはわかりません。ただ、親子で体質は似るので、母親の閉経年齢は参考になるそうですよ。
閉経したとどうしたらわかる?
最終月経から1年以上次の月経がなかったら閉経したと判断します。閉経のしかたも、千差万別です。「周期がだんだん長くなって閉経した」「周期がバラバラになって気が付いたら閉経していた」という人もいれば、「ある日突然生理が止まった」という人もいます。
不調が更年期の症状か判断するには?
40代になって不定愁訴に悩まされたら、まず婦人科で更年期の症状か診断してもらいましょう。血液検査でわかる女性ホルモン値をが一番の診断材料になります。血液中のエストロゲン値が減っていて、卵胞刺激ホルモンがが増えていれば更年期と診断されます。
一応目安の値を書いておきます。
E2(エストラジオール)
成熟期・・・10~360pg/mL
更年期・・・360pg/mL以下
閉経・・・・18pg/mL以下
FSH(卵胞刺激ホルモン)
成熟期・・・5.2~16.6mlU/mL
更年期・・・17mlU/mL以上
閉経・・・・40mlU/mL以上
月経不順が更年期を意識するきっかけに
ある日突然生理が止まって閉経を迎える人も中にはいますが、多くの女性は40代半ばになると生理の変化が起こります。周期が長くなったり短くなったり、量も多くなったり少なくなったり。その変化の期間も、1~2年位という人が多いけれど、3年以上続いたという人もいます。
だからといって、放っておくと婦人科系の病気を見逃してしまうリスクがあります。経血量がだんだん増えてきたり、だらだらした出血が続く、レバーのようなかたまりが混じったり、おかしいな、と思ったらすぐに病院へ行きましょう。
更年期の症状=更年期障害ではない
更年期の不調はちょっと調べただけでも本当にたくさんあります。私自身も経験している不調も全身に!と言えるほどです。頭痛、ドライアイ、のぼせやほてり、倦怠感、関節痛などなど・・・。
更年期は女性の体が大きく変わる移行期です。いろいろなところに不調が現れるのは自然なことです。致し方ない、ってかんじです。それらの不調は更年期症状と言いますが、症状がひどくて日常生活に支障が出るほど重症になると更年期障害と呼ばれ、なんらかの治療が必要となってきます。
誰もが通る更年期ですが、その程度は人それぞれです。ほとんどの人が何らかの不調を感じてはいても、日系ヘルスの調査によると約8割の人が「なんとかなる」程度だと回答しています。ほとんど気にならない、と答えた人も17.5%います。ちょっと気が楽になりませんか?