更年期を快適に乗り切る秘訣徹底調査!女の人生これからよ

40代になって急にあちこちに不調が出始めたら更年期症状かもしれません。卵巣機能が低下して女性ホルモンが激減する頃から始まる不定愁訴は個人差はあれど誰もが経験します。更年期を快適に乗り切ることは50代以降の人生を大きく左右します。目指せ!輝くアフター更年期。

性交痛で夫婦関係もぎくしゃく?更年期以降の膣と周辺部の乾燥対策

更年期になるとセックスが楽しめない、苦痛に感じる人が増えてきます。心身の不調が原因でもありますが、性交痛を感じるせいでセックスそのものを敬遠してしまうことも。

 

これも更年期以降誰にも起こる体の変化です。パートナーとの関係も変化が必要となる時期でもあります。更年期からの膣の変化と性生活について詳しく紹介します。

 

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更年期には誰でも起こる!膣と周辺部の乾燥

女性ホルモンのエストロゲンには、粘膜を潤す作用があります。更年期になりエストロゲンの分泌が減少すると、肌と同じように粘膜の潤いも失われます。

 

加齢と更年期で膣内が乾燥

更年期になりエストロゲンが減少すると、皮膚は萎縮して乾いた状態になります。膣やその周辺部にも同じことがいえます。

 

加齢による細胞の老化もありますが、エストロゲンの減少により皮膚や粘膜も薄くなるからです。

 

膣内部も乾燥状態に!

通常は性的に興奮すると膣の壁から分泌液が出て膣内を潤します。更年期以降は、この分泌液も減ってくるので膣内もさらに乾燥している状態になります。

 

外性器の皮膚も薄くなる

大陰唇や小陰唇といった外性器も、更年期になると皮膚が薄くなってきます。個人差はありますが、次第にしぼんで小さくなっていきます。

 

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性生活には工夫を!夫の理解も必要となる時期

膣内の潤いも少なくなり、外性器の皮膚も薄くなることから、性交時の刺激で痛みを感じたり、傷ついて出血することがあります。

 

パートナーには理解を

更年期の体の変化を理解してもらいましょう。性交痛をがまんしたまま性生活を続けると、痛みが強くなってしまいます。セックスが苦痛になってしまうと夫婦関係までぎくしゃくしてしまいます。

 

潤滑ゼリーを使ってみる

性器の挿入をスムーズにする潤滑ゼリーを使ってみましょう。通信販売や薬局でも購入できますが、婦人科でも処方してもらえます。相談してみましょう。

 

気分を盛り上げる演出も

気持ちが高まる演出をして性欲を刺激しましょう。この歳でセックスなんて、と思わずに女性としての性を楽しみましょう。本当にセックスをしたい気分になったときが一番感じるときです。

 

更年期の夫婦関係は?リセットの気持ちで!

更年期にパートナーとの関係がぎくしゃくしてしまう原因のひとつに、性生活でのトラブルがあります。

 

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40代前半で半数が性交痛を!

夫婦関係のある女性の性生活に関するアンケートによると、40代前半で性交痛を感じている人は半数にのぼります。50代後半では7割、60代では約8割という高い割合です。

 

セックスは膣萎縮を緩やかに!

人間の臓器や器官は、使っていないと萎縮する傾向があります。膣萎縮は更年期の女性には避けることはできない体の変化ですが、セックスの機会があると、進行も緩やかに。

 

HRTや漢方で症状を軽減

膣の乾燥や性交痛の改善には、更年期障害治療のホルモン補充療法(HRT)漢方療法が期待できます。また、他の更年期障害がない場合は、膣座薬が使われることもあります。

 

夫婦の性生活の仕切りなおし

更年期は女性だけでなく男性にも訪れます。個人差がかなりあり、女性の閉経のようにはっきりとしたサインはありませんが、性欲の減退も症状のひとつです。

 

性に対する意識も夫婦間ですれ違うことも起きてきます。更年期に性生活や夫婦関係を見直すことも必要ではないでしょうか。

 

膣や周辺部のヒリヒリ!保湿液を活用しましょう

膣や外性器はデリケートな場所だけに、トラブルがあっても相談しにくい場所でもありますね。

 

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相談しにく場所だけど我慢は禁物

大陰唇や小陰唇の乾燥が気になる人は、デリケートゾーンに使う保湿液を試してみましょう。日本家族計画協会で販売している「メノケア モイストゼリー」は、膣の潤いを補うゼリーで日常的に使うことができます。

 

下着がこすれて痛い、かゆいといった症状がある人は試してみるとよいでしょう。エストロゲン剤は入っていませんが、外陰部の粘膜の潤いを補充して症状が楽になります。

 

膣座薬も症状を改善

婦人科で治療する場合は、内服薬だけでなく膣座薬が使われます。これは弱いエストロゲン剤を混ぜた薬で、膣内に挿入します。

 

何日が使っていると、膣口や粘膜に潤いが出てきます。膣のかゆみやヒリヒリした感じも治まります。

 

萎縮性膣炎とは?更年期から気をつけたい膣炎

膣は肛門の近くにあるにもかかわらず感染症になりにくいのは、自浄作用があるからです。この自浄作用が低下したときに起こるのが膣炎です。

 

更年期に増える萎縮性膣炎

更年期には、エストロゲンの減少により萎縮性膣炎にかかりやすくなります。粘膜が乾燥によって炎症を起こしたり、大腸菌やブドウ球菌に感染して起こります。


こんな症状は注意

  • おりものが増える
  • おりものの色がいつもと違う
  • おりものが嫌なにおいがする
  • 外陰部にかゆみがある
  • 性交痛がある
  • 少しの刺激で出血する
  • 排尿痛がある

 

日常生活での注意点

膣の自浄作用が低下しているので、外陰部の清潔を心がけましょう。しかし強い刺激は傷をつける恐れがあるので、石けんで洗うときは優しく泡で包み込むように洗いましょう。

 

膣や外陰部がむれて膣炎を起こすこともあります。通気性の悪い下着やきついガードルは避けましょう。

 

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まとめ

更年期になると膣や外陰部が乾燥して痛みやかゆみを感じるようになります。これは、エストロゲンが減少して粘膜の潤いがなくなったり、薄くなったりするためです。

 

こういった女性器の変化によって性交痛も起こり始め、性生活が苦痛に感じる女性も増えてきます。

 

性交痛を和らげる方法はいくつかあります。HRTや漢方、膣座薬も有効です。潤滑ゼリーを使うなど、夫婦間での工夫も必要でしょう。

 

そして、更年期は夫婦関係を見直すきっかけになります。性生活とコミュニケーション、夫婦関係について話し合い、新しいパートナーシップを築いていく良い機会といえます。

 

気をつけることとして、膣粘膜の自浄作用が低下していることから、膣炎にかかりやすくなります。清潔を保ち、抵抗力を落とさないことが予防になります。