更年期を快適に乗り切る秘訣徹底調査!女の人生これからよ

40代になって急にあちこちに不調が出始めたら更年期症状かもしれません。卵巣機能が低下して女性ホルモンが激減する頃から始まる不定愁訴は個人差はあれど誰もが経験します。更年期を快適に乗り切ることは50代以降の人生を大きく左右します。目指せ!輝くアフター更年期。

更年期障害と漢方薬の相性が良い理由は?漢方の効果と豆知識

更年期障害の治療では、HRT(ホルモン補充療法)と並んで漢方薬がよく使われます。このふたつは更年期治療の2大柱なのです。

 

ただ、西洋医学のHRT(ホルモン補充療法)と東洋医学の漢方療法では、病気に対するアプローチが大きく異なります。

 

簡単に言ってしまえば、西洋医学は原因にアプローチする治療、漢方は症状にアプローチする治療なのです。今回は、漢方療法について、基本的なことを紹介します。

 

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日本の伝統医学!あんがい知らない漢方療法

まず、世間一般の漢方に対する認知度はどのくらいでしょうか?

  • 知っている漢方薬って葛根湯くらい
  • 漢方薬って中国の薬でしょ
  • 苦そうで飲みたくない
  • 保険利かないから高い
  • 漢方薬は即効性がない

 

まぁ、これは私の周りにいる人何人かにリサーチした結果ですが、世間とそう変わらないと思います。実際、私自身更年期になって初めて関心を持ったくらいです。

 

江戸時代には確立されていた漢方療法

漢方というと漢方薬というイメージがありますが、実は漢方療法とは気功や鍼灸、食事や養生を含めた療法のことです。

 

そして、多くの人に誤解されているのが、漢方療法は日本で発達した伝統医療だということです。その元は、中国四千年の歴史を持つ東洋医学ですが、それをベースにして日本人の体質や日本の風土にあわせて発展してきました。

 

現代に伝わる漢方療法はすでに江戸時代に体系化されています。明治時代になって西洋医学中心の新しい医療改革によって一時漢方療法は衰退してしまいます。

 

西洋医学と漢方の融合!統合医療へ歩みだした日本

西洋医学の発達は私達の健康にとても役立っています。精密検査の技術が進歩してがんなどの病原を早い段階で発見できたり、抗生物質の出現で細菌感染で命を落とす人は大幅に減りました。

 

でも、はっきりとした病名がつかない体調不良や、検査にもあらわれないような異変に対するアプローチができないことなど西洋医学一辺倒の治療には限界が見え始めています。

 

日本の医学会も近年大きくシフトしてきています。日本の伝統医療である漢方を、西洋医学にも取り入れようという動きが始まっています。

 

漢方に詳しい医師が増える?

昭和になって漢方は次第に復興へと向かいます。日本東洋医学学会の発足、漢方方剤のエキスが健康保険適用になりました。

 

21世紀になってから、医学・薬学科に少しずつではありますが漢方医学が取り入れられています。現時点では漢方医学に精通した医師は少ないのが現状ですが、今後は期待できますね。

 

漢方薬が更年期障害に有効な理由は?

さて、なぜ更年期の不調と漢方薬の相性が良いのでしょう。正確には、女性と漢方はとても相性が良いのです。

 

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全体のバランスを整える漢方

まず、更年期障害を漢方の視点からみてみましょう。漢方では、更年期になってエストロゲンが減少するのは自然の摂理と考えて、そのこと自体に働きかけるわけではありません。

 

ホルモンバランスが崩れたり、自律神経の乱れによってあらわれた不調に対して、つらい症状を取りながら全体のバランスを整えていこうというのが漢方のアプローチです。

 

更年期の症状は全身のどこにおきてもおかしくない、日によって違うといった「症状が一定しない」ことが特徴です。いわゆる不定愁訴と呼ばれる症状ですが、体全体のバランスを整える漢方はこの不定愁訴に高い効果を発揮するのです。

 

女性の不調の原因の多くは冷えにある

女性に冷え性が多いのはよく知られていますね。これは、男性に比べて筋肉量が少なく、脂肪や水分が多いせいです。筋肉は熱源になりますし、血液やリンパの流れをよくするにも筋肉が重要な働きをします。

 

漢方薬は冷え性によく効きます。そして冷えを解消することで体のさまざまな不調も改善されるのです。

 

「冷え」は自覚症状だけでもすごくつらいですね。それが解消されるだけでも楽になるのはもちろん、血液やリンパがスムーズに流れるようになると体のすみずみまで栄養や酸素を運ぶことができます。そうすると、老廃物も回収されからだ全体が元気になります。

 

更年期障害の漢方療法、三大処方とは?

漢方薬は基本的にその人の体質やその時々の症状などをみて処方されます。漢方ではその体質を「証」といいます。

 

証を見極めるのはセルフチェックではなかなか難しいのですが、更年期の症状が出ている人は実証・虚証に大別してある程度検討がつけられます。すごくざっくり言うと、体力のある人と体力のない人ってかんじです。

 

漢方での証については別の記事でもう少し詳しく書きたいと思いますが、更年期障害によく処方される漢方薬があるので紹介します。

  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

 

漢方医や漢方に詳しい医師、薬剤師さんは実際はもう少し(かなり?)詳しく症状にあった処方をします。この3つはたいていのドラッグストアの棚に並んでいます。

 

最近は街の開業医でも漢方を処方することが多くなってきました。このあたりの漢方薬であれば処方してくれるのでは?