先日の日経新聞に働く女性の仕事力に関する記事がありました。民間シンクタンクの日本医療政策機構の調査によると、健康意識の高い女性ほど仕事力=パフォーマンスが高いという結果が出ました。
調査対象は18歳~49歳の働く女性2千人です。
一部抜粋しますね。
調査チームは1カ月の仕事のパフォーマンスに加え、月経前や月経中の体調不良による仕事への影響も分析。結果は、健康意識の高い女性の方が低い女性より仕事の遂行能力が3.9%高かった。更年期障害の症状が出ている時も7.2%高いという結果だった。
ホルモンバランスの影響を受ける女性の体はデリケート
女性の体調は女性ホルモンに左右されるといっても過言ではありません。思春期にナイーブになるのも、エストロゲンの影響は大きく関係しています。
我が娘も初潮が始まってから情緒不安定気味です。思春期にきびなど悩みも増えてくることも重なって心身ともにデリケートになっています。更年期母と思春期娘のバトルが繰り広げられているわけなのです。
12歳で初潮が来て閉経までの約40年間、妊娠出産乳児育児期を除いて毎月生理が来るわけですが、その1ヶ月間も女性ホルモンの変化に揺れ動きます。
そして更年期!35歳くらいから卵巣機能は徐々に落ちていきますが、女性ホルモンがぐぐっと減っていくのが更年期です。ホルモンバランスの変化に敏感な女性や、大きなストレスのかかる環境にいたりすると、日常生活に支障がでるような更年期障害になってしまいます。
生理中の不調や更年期には市販薬などで対応
上記の調査によると、パフォーマンスの高い女性は生理痛や更年期の不定愁訴には市販薬を使ったりしてパフォーマンスの低下を抑えているとありました。
私も仕事をバリバリしているときは鎮痛剤のお世話になりました。生理痛がひどくて勉強や仕事に支障が出てしまうときは仕方ないと思っていました。生理痛は数日のことですから。
ただ、更年期の不定愁訴は個人差はありますが長引きます。頭痛がするからといって鎮痛薬を常用するのは考えものです。このブログでも何度か紹介していますが、市販薬を使うのだったら漢方薬を試してみると良いと思いますよ。
仕事のできる女は定期的に婦人科検診をしている
こちらも記事の抜粋から。
働く女性が行っている健康管理を複数回答で聞いたところ、健康意識の高い女性は「婦人科系のがん検診に行っている」が50.3%で最多。一方、低い女性は「特にない」が54.8%で最も多かった。
もちろん、がん検診に行っているから健康でいられるということではありませんね。ただ、婦人科に気軽に行ける意識を持っていることは大切です。
まだ女性ホルモンの量はそれほど減ってはいないのに更年期と同じような不定愁訴を30代後半くらいから感じる女性も多いです。プレ更年期と呼ばれていますが、この年代は女性でも働き盛りです。当然ストレスも膨大!
ここで健康管理をしっかりしておかないと仕事にも影響しますし、本番の更年期を迎えたときに重症化してしまうことも。この時期は低用量ピルを使ってホルモンバランスを調整する治療もあります。
HRT(ホルモン補充療法)も選択肢に!
責任ある仕事を持っているだけで更年期を乗り切るのはたいへんです。そこへ家庭を持って家事と育児が重なるとクタクタですね。まだ日本では受けている人は少ないのが現状ですが、HRTは症状緩和に高い効果を発揮します。
誰でも受けられるわけではないので、婦人科のドクターと十分な相談が必要です。そのためにも信頼できる婦人科のかかりつけ医を持っておくと安心です。
更年期には仕事も家事もペースダウンがコツ
更年期だからといって仕事のパフォーマンスが落ちることは避けたいのは当然です。でも、多少寝不足でも平気だった若い頃に比べて体力も落ちています。ただがむしゃらに走ってきた時代を見直し、効率よく仕事も家事もできるようにすることが大切です。
がんばりすぎて無理をすると、ある日突然寝込んでしまったり、ストレスから更年期うつになってしまったら本末転倒です。健康管理の第一歩はまず自分の現状をよく知ることから!くれぐれもがんばり過ぎないように。