更年期を快適に乗り切る秘訣徹底調査!女の人生これからよ

40代になって急にあちこちに不調が出始めたら更年期症状かもしれません。卵巣機能が低下して女性ホルモンが激減する頃から始まる不定愁訴は個人差はあれど誰もが経験します。更年期を快適に乗り切ることは50代以降の人生を大きく左右します。目指せ!輝くアフター更年期。

更年期障害の緩和にマカが効くってホント?有効成分は何?

最近、更年期症状の緩和にマカが効くという情報が頻繁に聞かれるようになりました。アンテナはっているので余計に気になるのでしょうが。

 

マカというと日本では

  • 精力増強
  • 不妊改善

というイメージが強いですね。ではなぜマカが更年期にも良いと言われているのでしょう?目に付く情報はたくさんあるけど、本当の効果は何?

 

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まだまだ謎の多い植物「マカ」

マカの原産は南米のペルー共和国内、アンデス山脈の標高3000~4500m高地です。現在は中央アンデスの高地エリアで栽培されているようです。

 

その効能は古くから活用されていて、現地の人は食用にしていたそうですが、世界的に知られるようになったのはインカ帝国時代に侵略してきたスペイン人の記録によるものです。

 

その後何世紀もたってから、ペルー国家がマカの効能に目をつけ研究に取り組みました。現在はペルーの貴重輸出作物として未加工のマカはペルーからの輸出禁止品目なのです。

 

マカはアブラナ科の多年草で、見た目はカブのように球根野菜です。色はクリームから黒っぽい紫色までさまざま。色の違いはそのまま成分量の違いと考えて良いです。

 

マカの効能は歴史が物語っていますが、遺伝子レベルでの成分分析など科学的立証は完全に解明されているわけではないのです。

 

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その理由は知財戦争です。遺伝子レベルでの成分解析をするとなると、それなりの設備が必要になります。ペルーではそれがなかなか難しい。

 

設備を他国にまかせると、成分合成法の特許などの利権を奪われてしまう恐れがありますからね。だからペルーは輸出に厳しい規制をしいているのです。

 

マカに期待できる効能は?

巷で言われているマカの効能は以下です。

  • 滋養強壮
  • 疲労回復
  • 不妊改善
  • 更年期障害
  • ダイエット効果

 

これらを検証する前に、なぜ日本でマカは男性の精力増強がクローズアップされたか?について言及したいと思います。

マカって男性ホルモン活性化サプリ?

その昔、マカは重要な栄養補給食品として、または万能ハーブとして利用されてきました。伝統的に、マカは乳幼児から老人まで使えるすぐれた薬草でした。

 

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ただ、マカが注目されだしたのがアメリカのフィットネス業界からでした。スタミナ増強!筋肉増強!がキーワードとなって広まっていったのです。

 

日本で一般的に知られるようになったのは1990年代後半になってからです。ペルーのフジモリ元大統領によって紹介されたのがきっかけでした。

 

そのときも、精力増強剤のイメージが強く先行してしまいました。「天然のバイアグラ」・・・聞いたことありますよね。

 

マカの有効成分って?更年期に効く理由は?

マカに含まれる成分を見ることによってなにがどう効くのか判断の目安になります。マカは必須栄養素などを多く含む万能薬的な植物です。

 

タンパク質、脂質、炭水化物、大量の必須アミノ酸、カルシウム・カリウム・鉄・亜鉛などのミネラル、いくつかのフィトステロール(植物ステロール)などが含まれています。

 

その点だけみても、滋養強壮に効くのはわかりますね。朝鮮人参や冬虫夏草といった万能薬草のイメージです。

 

また、アルカロイドが含まれていることがわかっています。アルカロイドとは植物に含まれる成分で、一般的に即効性があります。カフェインとかニコチン、モルヒネなどが良く知られています。

 

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成分ごとにスポットを当てるのはどうなのか?

マカは天然の植物ですから、そこに含まれる成分が相互作用によってさまざまな効能を産み出していると考えるのが妥当です。

 

マカの○○が××に効く!というのは本末転倒です。だったらその成分だけを摂取すればよいのですから。例えば、マカのアルギニンが精力増進に効く、というのなら、アルギニンを単体で摂るほうが効率的です。

 

注目されているマカの有効成分とは

マカにはたくさんのアミノ酸が含まれて居ますが、中でもアルギニンリジンが注目されています。

 

アルギニンは成長ホルモンの分泌を促進したり免疫力アップ、血流改善など多くの機能があります。リジンはホルモンや酵素を作る働きがあり、肝機能を正常に保つ作用があることがわかっています。

 

マカの大きな効能はアルカロイド

先ほども少し触れましたが、アレがいいこれが効く!というのなら単体の成分をサプリで摂りいれればよいわけです。

 

マカは必須栄養素や必須アミノ酸、鉄やカルシウム、グルコシノレートなど優れた栄養構成を持っています。でも、注目されるアルギニンやリジンをとってみても、特別含有量が多いわけではないのです。

 

注目するのはマカに含まれるアルカロイド。このマカのアルカロイドが副腎、甲状腺、卵巣・精巣をコントロールする視床下部や下垂体に直接作用することによって、すべての内分泌系を調整することにあると考えられています。

 

マカにエストロゲン様作用はあるのか?

ネットなどでマカと更年期障害について書かれている情報を見ると、マカにはエストロゲン様作用があり・・・と目にすることがあります。

 

エストロゲン様作用というと、イソフラボンやエクオールを思い浮かべますね。エストロゲンと似た働きをする、という意味です。

 

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ところが、マカには女性ホルモンに直接作用する成分は見つかっていないのです。大豆イソフラボンは構造がエストラジオール(女性ホルモンのひとつ)によく似ていて、体内にあるレセプター(受容体)と結合して女性ホルモンの代替物のように働きます。

 

マカにはそういった働きをする成分がないのです。

 

マカが更年期障害を緩和する理由

じゃあ、マカは更年期障害に効かないのかというと別の問題です。更年期の前半のホルモンバランスの不安定なときは調整する作用は期待できます。

 

また、閉経後の女性にも効果があるのです。閉経後の女性の体内にエストロゲンがゼロになるわけではなく、副腎で微量ながら作られます。

 

副腎から分泌される女性ホルモンがとっても重要になってくるわけです。本来マカの持つ効能は、心身のストレス耐性を高めることで、副腎の働きを助けることになります。

 

さらに、内分泌系を調整する作用は免疫力アップや自律神経の調整といった、更年期の女性にはありがたい効能があるのですね。